先師小笠原孝次氏に捧ぐ
第三文明への通路


スメラミコトの世界経綸の原理とその歴史と将来 日本語版 英語版

 「第三文明への通路」は末法の現世に、織女星と牽牛星が七夕の夜に相遭う、つまり織女星は天照大御神であり、牽牛星は須佐之男命。それは古代の日本人の聖達が壮大な歴史の綾を織り出して、三千年かけて織女星が牽牛星に逢う時を経綸してきた、という筋道を言霊の原理から裏付けている内容です。

 この「第三文明への通路」は孤高の学者が終生かけて言霊原理の解明と復活にご努力され、多くの言霊著書を刊行された中の小冊子です。言霊学を学び知った方が読まれないと何が書いてあるか、また何を意味しているのか、お分りにならないと思います。

 もし詳しく知りたいと願うお気持ちがあるのであれば、まず「古事記と言霊」の講座を毎月このHPで一回公開していますので、言霊布斗麻邇とはどういう原理なのであるかを勉強されてからお読みになれば、ご理解が深まると思います。

古文調で抽象的、呪示的で分らないのがこの言霊布斗麻邇、何故そうしたのか、そうしなければならなかったのかがここに明らかにされています。

 先師の辞世の歌―
 身はたとえバベルの野辺に死するとも伝え置かなむたかまはらなやさ

 幕末の吉田松陰の辞世の句をもじった歌でしょうが「自分の身はこの荒れすさんだ世の中に死んでも、高天原成彌栄の真理だけは何時までもこの世に伝えておきたいものだ」という意味なのでしょう、とお聞きしています。

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 昭和五十七年に七十九歳でお亡くなりになりましたが、言霊布斗麻邇(コトタマフトマニ)の原理は先生一代にてその全貌の大半が太古にあったと同様の姿で復元された、と言っても過言ではありません。
 青年時、人間の真実を求めて思想界を遍歴し、遂に日本と世界の長大な歴史の中の一貫した筋道と、その歴史を創造する人間性の原理を身を以て極められた市井の大学者でありました。
 神様が天界から舞い降りて来て、この世に必要なことを脇き目も割らずに全て書き記し、終ったら「はい、さようなら」とさっとと天界に帰ってしまった、といったような方でした。

 「第三文明への通路」の原稿は昭和三十年代の前半に書かれ、昭和四十年に出版されたものですが、その中に見通された世界と日本の情勢の予想は、以後今日までの推移を見事に描き出されています。
 昭和三十年代、日本は漸く敗戦の荒廃から立ち上がろうとしていた時でした。その時すでに先生は日本の今日の経済的隆盛を予見し、更に今世紀中には世界の中心になる事を明言しているのです。

 そして最も重要なことは、日本がそうなった後で、日本民族が世界の歴史の中で本当の使命を遂行しなければならない事、その使命達成に不可欠なものが日本語の中に秘められた言霊の原理である。と断言していることです。

 先生が亡くなる少し前に次の話をしみじみとして下さいました。 
 「僕は長い間、人類の精神の至宝である言霊の学問をして来ました。またその原理の立場から日本と世界の歴史の筋道を知り、今後の世界がどう動いて行くか、どう対応しなければならないか、を率直に発表して来ました。この予言はいわゆる霊感でも何でもなく、言霊の原理から見た合理的な結論です。…とは言っても発表した本人自身、絶対の自信とか証明を持っているわけではないのです。若し誤って人の心を迷わしはしないか、何度も何度も反省しました。どんなに反省してもこの歴史の見通しに誤りを見い出しませんでした。島田さん、『第三文明への通路』で発表した世界の歴史の将来は本当です。」

 先生が誰にも告げられる言葉は「言霊の原理は“値なくして与えられたのですから、値なくして人々に与えよ”ですよ」でありました。